昭和はじめ、フェリスの試験問題用紙

昭和戦前期フェリス女学生旧蔵の資料紹介、その(2)。

当館が最近入手したフェリスの女学生(百合子さん)
旧蔵資料の紹介を続けます。

百合子さんが入学した
「フヱリス和英女学校」(以下フェリスと略します)は
明治3年にミス・キダーが居留地39番に創設した
横浜を代表する女子教育機関です。
明治8年に現在の山手町178番地に校舎を移転させ、
校名を「アイザック・フェリス・セミナリー」と称します。

ところで、この「フェリス」、
皆さんはどのように発音しますか?

古いハマっ子は
「ふえりす」(「笛リス」と発音するのに近い)
というように「ふ」と「え」を分けて発音すると、
地元の人からうかがったことがあります。
もっとも、最近は近くにお住まいの方でも
普通に「フェリス」(Feリス)
と発音しているようですが…

さて、昭和12年4月にフェリスに入学した百合子さんは
ここで5年間の学園生活を送ることになります。
(フェリスは、もともと6年制でしたが、
昭和5年に「本科」を5年制に短縮して「中等部」としています)

当館の資料群には、主に2・3学年のときの試験問題・作文が
30点弱含まれていましたので、その一部を少しご紹介すると……

e0164082_16304572.jpg

これは3年のとき(ちなみに3年B組)の外国地理科の試験問題です。
右側には南米の白地図があり、

1 赤道 2 ボゴダ 3 リマ 4 リオデャネイロ 5 南回帰線
6 アスンシヨン 7 チチカカ湖 8 マゼラン海峡 9 ヴェネゼラ国 10 我国南米西岸航路終点
を記入せよ、という問題。
難しい……

さらに、
「パタゴニヤ沙漠の成因につきて」
「南米西部の都市の分布に就きその状態及び理由を説明せよ」
などの記述問題が続き、なかなか難問の様子。
第3学年の外国地理の授業は週に1回でしたが、
その割には地理の試験問題が資料群には多く残されています。

ちなみに、フェリスで最も多かった授業科目は英語で、各学年ごとに週6時間が割かれていました。
同じ時期の公立高等女学校では週3時間ですから、フェリスが英語教育に力を入れていたことが
うかがわれます。

(吉)
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by tohatsu | 2012-07-20 16:49 | 調査余話 | Trackback | Comments(0)  

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