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『横浜グラフ』の謎(2)


先日ブログで「横浜グラフ」の配達方法への疑問を書いたところ、
「ブログ座談会」に出席していただいた鈴木広さんより
興味深いお便りをいただきました。

もしかして、あれは、個々の会員のところへ
配達員が直接持って行ったのではないですかね。
私が子供の頃は、横浜でも「富山の薬売り」の行商の人が
毎月やってきましたし、
牛乳だって戸別に毎日配達してくれるのが当たり前でしたから、
毎日、前の日の写真を貼り付けた台紙を
会員へ届けてもおかしくないように思います。
広告に「配達 正確」と書いてあるのは、そういう
意味じゃないんでしょうか。もちろん、あくまで推測ですが。

写真のない台紙だけの部もあるという点は、例えば購読契約を取った
ときに、その証として、ひと月ならひと月分の台紙を(バインダーと
一緒に)購読者に渡しておき、翌日からは、配達員が前日の写真と
キャプションを貼った台紙を持ってきて、代わりに何も貼っていない
翌日分の台紙を持ち帰る。そして、それに次の日の分の写真を貼って
翌日に届ける、というシステムだったかも。それだと、途中で
「もう要らない」という客には、その日以降の台紙だけが残るわけです。


なるほど。おっしゃる通りかもしれません。
通信社社員がみずから配達する、ということであれば
いろいろ納得がゆきますね。

ちなみに当館が所蔵する写真枚数は10ヶ月で約300枚なのですが、
台紙はおおよそ2枚ずつ貼られています。
ということは、配達は2日に一遍程度だったのかもしれません。

(吉)
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by tohatsu | 2009-11-27 18:30 | 調査余話 | Trackback | Comments(0)  

座談会(その7)広報はこうしてみたら!?

ブログ座談会「「横浜建築家列伝」をふりかえって」

■日本郵船歴史博物館の広報

吉崎:広報についてはアドバイスをお二方からお伺いしたいと思います。
 まず、郵船の海老名さんのところはどんな広報をされていますか。

海老名:うちも展示期間が長いものが多いので、
 最初はいろんなところにプレスを打って、取り上げていただいて、
 あとまた中だるみしてきたころには有料広告を打ったり、駅貼りのポスターを貼ってもらったり。

吉崎:駅貼り。

海老名:はい。駅貼りは期間が1週間。
 あと私はイベントを散らしておくようにしていますね。
 そうするとイベントが無料掲載で何かに載ったり。
 メディアとはいかないまでも、誰かが興味を持ってくれて取り上げてくれたら、
 同時に展示も取り上げられるから。

吉崎:それはいい手ですね。001.gif

神谷:有料広告はどの辺りに出されていますか。

海老名:新聞が多いんじゃないですかね。
 あと、割と小さいイベントは「ぱど」にリリースしています。地元誌の反響が一番大きい。

青木:ああ、「ぱど」。なるほど。

海老名:大きな新聞はもちろん大きいんが、お金もかかりますから。
 地元誌さんなんかは関係ができるとすぐ載せてもらえたりして。
 あとやっぱり地元の人が見るのですぐに来てくれる。

青木:そうですね。「ぱど」は結構配布されますからね。

海老名:はい。

鈴木:あと、タウン誌とかですかね。タウン誌だと新聞の綴じ込みだから。

海老名:あと友の会、メルマガ。

青木:ああ、郵船は友の会がありましたね。

海老名:あとブログでは、結構著名なブロガーっているじゃないですか。
 そういう人のページで取り上げてもらうとか。
 展示ではないですけど一回経営史か何かで有名な先生のブログに
 地味に郵船の社史が取り上げられたんです。
 すると一気に1万円近くするその社史(古書)が急遽数冊売れたことがあったので、
 やっぱりブロガーさんの力も見過ごせないですよね。034.gif

■記者のつもりで記事を書いてみる!

鈴木:僕は、ラジオの放送記者をやっていたのですが、関係のある新聞社へ出向させられたんです。
 行かされたところで催し物の一覧を作る。
 明日これがありますよと聞いたものをまとめて、
 各社会部だの政治局だのへ渡すという仕事をやっていて。
 主に新聞に載った「何日から何日までは何」というのをみんな切り抜いて、日ごとの棚に入れて、
 「明日は何があるかな」というとそれを引っ張ってきてみて明日の催し物を調べる。
 だからなるべく日にちが分かっていたら、早めに教えておくといい。
何もネタがないときってありますから。

神谷:確かに。

鈴木:それと、各新聞社が来るときに自分で記事を作っちゃったんです(笑)。003.gif
 つまり書いてほしいことをまとめて、あまり手を入れずに記事になるようにして送っちゃった。
 これは結構効きましたね。記者のほうもそれがあると楽なんです。あんちょこみたいなね(笑)。
 彼らも十分に興味を持って来るわけじゃありませんし、間違ったことも書きたくないから。
 もっと取材しないとよく分からないものはあまり書きたくないわけですよね。
 これだけ書けばもう記事になりそうなものを送ってやると非常に喜ぶ。
 それで自分で来館者のインタビューをとってみたりすれば、一つの記事にできちゃうわけですからね。

青木:なるほど。

鈴木:さっき言った「ぱど」とか地元誌には必ず送っておいたほうがいいですよ。
 イベントを散らしておいとくというのも、長い場合は非常に有効だと思いますよね。
 記者たちはネタを求めているんですよね。
 面白そうなものだと食いついてくるわけですから。エサをばら撒くというのは……。

神谷:面白い。

青木:記者の立場で見出しを含めて記事を想定して書くっていうの、いいトレーニングになるかもしれない。

鈴木:これだけは書いてほしいということはまとめて、一つの記事にして出しておけば、
 それは彼らは助かりますよ。043.gif

青木:僕らのプレスリリースは、いろんな情報を入れなきゃいけないというのがあるから。

鈴木:だいたい長くなっちゃうな、プレスリリースは。A4の紙に3枚も4枚も送ってくるわけですよね。
 そうすると記者のほうはそれを全部読んで、ピックアップして記事を作らなきゃいけないわけです。
 そうじゃなくて、まとまって一つ、彼らが載せられるくらい。
 この催しはだいたい載せるとしたら新聞でこれぐらいとか、予想がつくでしょう。
 だから、そのくらいで見出しみたいにしてまとめて作っておいてやると。

吉崎:それは参考になりますね。

鈴木:まあ、それはある意味で親切なんですよね。
 全部網羅的にそんなものを細かく書いちゃうと、かえって何を書いていいか分かんなくなっちゃうし、
 記者のほうはほんとに困っちゃうわけです。

青木:課題はどうやって記者に関心を持ってもらうということでしょうか。
 記者もいろんな方がいるので。今回は朝日がとても大きく取り上げてくれたんですけど、
 その記者はもともと現代音楽を研究していた芸術畑の人だったんで、
 すごく展覧会を楽しんでくれたんです。
 なかには来ていきなり「目玉は何ですか?」って。
 見る前に聞かないでよ、という方もいますけど。015.gif
 確かに鈴木さんが今言ったような「今回の見どころはこれです」
 というのがコミコミであるといいのかもしれないですね。

鈴木:そうですね。あと、横浜の支局だけに送ってます?

青木:マスコミはそうですね。

鈴木:東京のほうにも送っておいたほうがいいですよ。新聞社とか。

青木:雑誌関係は東京も含めてますけど、新聞社は支局だけかな。

鈴木:支局だけにしないほうがいいです。

青木:横浜のネタでも?。

鈴木:いや、それはもうダメ元のつもりで。
 まあ1通80円でいくわけだから東京の本社もやっぱりマークしておいたほうがいいですよ。
 横浜の催しって結構東京からも来ますしね。
 東京で記事になるかならないかは分からないけれども、
 本社は本社で明日何の催しがあるかというのは、ちゃんと見てますから。
 出せるものだったら出しといたほうがよろしいですよ。

(次回が最後です)
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by tohatsu | 2009-11-22 13:08 | その他 | Trackback | Comments(0)  

横浜グラフの謎

現在WEB展覧会で公開している「横浜グラフ」。
このアルバム(あるいはグラフ誌)については
実はわからないことがいろいろあります。
そのひとつは、読者はこの資料をどのような形態で入手したのか?
という問題です。

この資料、タテ25センチ、ヨコ37センチほどの
1枚の台紙にキャビネ版ほどの写真と解説ラベルが
おおよそ2枚ずつ、
なんとなくアバウトに貼られていました。
日によって余白の大きさは違いますし、
使用していない空の台紙も、当館のアルバムには綴じられていました。

そんなわけで、台紙はまとめてあらかじめ読者のもとに送られ、
写真プリントと解説ラベルが会員(読者)のもとに送付されるたびに、
読者みずからがそれを台紙に貼っていた、と考えていたのです。

しかし、他機関所蔵の「横浜グラフ」をみると、
貼ってある写真とキャプションのレイアウトが当館のものと
ほぼ同じなのです。

↓のように少々複雑なレイアウトでも、配置は同じ。
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ということは、このけっこう大きい台紙に
あらかじめ発行元が写真とキャプションを貼って
毎回送付したのでしょうか。
それって郵送料もかかるし、郵便受けにも入らないし、
お互いにたいへんなのでは……
折れ目もついていないので折って配達していた、ということもなさそうです。

少しだけ謎めいたこの『横浜グラフ』。
追加調査の結果については、またおってブログでご報告します。

(吉)
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by tohatsu | 2009-11-21 17:00 | 調査余話 | Trackback | Comments(0)  

展示解説のお知らせ

はい、こんにちは。
今年も健康診断で再検査を喰らってしまい、
とりあえずその日だけはお酒をやめた azul です。

(吉)さんに暴露されてしまいましたが、
会議の最中に、健康管理がアツい話題になるとは、
私たちも歳を重ねてしまったものです。
私なんて、この職場に来たときはまだ20代だったのですよ・・・


・・・過ぎ去った時間を嘆くことは止めにしませう。

さて、常設展示室でスタートしたリレー展示解説ですが、
11/22(日)はいよいよ私の出番です。
WEB展覧会で公開をはじめた「横浜グラフ」の話を中心に、
震災から復興をなしとげた横浜のまちづくりについて、
お話しようと思います。

14時スタート。
ぜひ遊びに来てください。

天気予報を見ますと・・・うぬぬ・・・
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(azul)
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by tohatsu | 2009-11-20 15:06 | お知らせ | Trackback | Comments(0)  

座談会(その6)アンケートの分析から

ブログ座談会「「横浜建築家列伝」をふりかえって」

神谷:今回は広報媒体として、ポスター、チラシを見て来館した
 というのが非常に多かったんです。
 会期が長いと最初に情報をリリースした直後に
 新聞雑誌各誌に一回記事が載ってからというのは、
 次に記事になるのが厳しいですね。

鈴木:出してくれないもんね。

神谷:それで今回は途中で2回有料広告を打って、
 それでまたガーっと入館者数が上がったんですが。
 後半、そこまでメディアが食いついてくるということがなかなかなくて。
 テレビ、ラジオ、新聞、雑誌を見ていらしたというお客様が少なかったかなという感じです。
 今、ネット広報というのがすごく増えていまして、
 無料で随時情報を載せてくださる媒体があるんです。
 そこからホームページに飛んできました、
 というお客様も徐々に増えてきています。
 そういう方は年齢でクロス集計をかけるとやっぱり若い層ですね。
 その結果個人の方のブログに
 「横浜に行ったときにこういう展示を見てきたよ」
 というのを載せてくださるんですよね。そういうのを拝見してると涙が……007.gif

青木:行った時はあまり人がいなかったとか、そういうのがあったよね。

神谷:そういうのを見ちゃいけないんです(笑)。この方のなんか涙が出るほどうれしくないですか。

青木:うん。「都市発展記念館はいつもわたしを満足させてくれる」だって。こう言われると元気が出るよね。001.gif

神谷:なんかもう、心温まる(笑)

海老名:うちもこの人に書いてもらったことあるかも(笑)023.gif

神谷:ネット媒体の広報も功を奏しているところが少しずつ出てるのかなと。ちょっとうれしいですよね。

海老名:すごい、素晴らしい。

神谷:広報担当としてはただ「展示をやってます」だけではなくて、本当に小さいイベントごとに、
 子どもウォークだったりとか展示解説だったりとか、そういうのもまめに出しています。
 それを見た人がまたリンクを貼ってくださったりするので、
 どんどん広がっていくという流れがあります。


青木:アンケートの結果を見ると4分の1近くが県外にお住まいなんですね。
 横浜市外で県内の人よりも、県外って答えた方のほうが多くて。
 さらに県外の半数以上が東京。東京方面にもPRが効いてたと思います。
 今回後援をお願いしたのは日本建築家協会とか神奈川県の建築士会とか。
 あとは首都圏の建築学科を持っている大学にも案内を送りました。
 あと美術館です。
 今回はテーマ的に美術館でこのポスターを見れば来てくれるかなと思いプラスしました。034.gif

吉崎:「横浜ノスタルジア」と比べてみると市外の方の比率の高さは明らかですね。
 「ノスタルジア」は市内の人が。

青木:8割でしょう。

吉崎:8割ですね。今回は市内が6割。県外が「ノスタルジア」は5パーセントなのに、今回は23パーセント。

青木:でも各町内会でも掲示板に貼ってくださいというお願いもやったんですよ。

神谷:アンケートで、町内の回覧板や掲示を見たとか、ありましたね。

鈴木:はあ、なるほど。毎回出してるんですか。

青木:いいえ、去年の「みんなでエキスポ」展のときからですよね。中区だけですけど。

鈴木:ああ、中区ですね。

青木:区連会という自治会町内会の会長さんたちが集まる会が月に1回区役所であって、
 そこに出向いてこういうのをやりますのでよろしくお願いします、と。
 それで各掲示板でポスター貼ってくださいというお願いをするんです。
 ただ、僕も中区民ですけどうちのマンションは貼ってなかった(笑)。021.gif
 ちょっと対応はまちまちみたいです。

鈴木:なるほど。

青木:僕らはチラシを裏表で貼ってくださいねとリクエストしたんです。
 去年の「エキスポ」展のときはうちのマンションも
 ずっとA3のポスターを貼ってくれてたんですけど、
 それ以降全然ダメですね。

鈴木:A3って貼りにくいんだよね。
 うちはマンションなんですけど、掲示板にA3だとボコーッと場所を取っちゃうんだよね。

青木:ああ、他のが入らなくなる。

鈴木:結構いろんなものがあるから。A4くらいだとちょうどいいんですけどね。
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by tohatsu | 2009-11-18 08:46 | その他 | Trackback | Comments(0)  

信州へ・・・

はい、こんにちは。azul です。

先週の金曜土曜と信州へ行ってきました。
長野県にある辰野美術館が、博学連携交流推進事業として、
信州豊南短期大学で実施している公開講座「ミュージアム・カレッジ」に、
講師として招かれていたのです。
依頼されたテーマは「横浜の近代遺跡・近代化遺産」。

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なぜ、長野県で横浜の話が? と思われるかもしれませんが、
長野県上伊那郡辰野町は、横浜の実業家小野光景(みつかげ)の出身地
今年の6月には、横浜開港資料館の西川武臣さんも招かれて、
横浜の貿易商たちのお話をなさったとか。
開港150周年の波が大きく広がっていることを感じました。

講座は学生だけでなく社会人の方も受講されていましたが、
そのなかのお一人がご自身のブログで、
さっそく当日の様子を紹介してくださっていました。
終わったあとの質疑では、なかなか鋭い質問が飛んできたりして、
受講者の皆さんの横浜への関心の高さに驚きました。

講座のあとは、辰野美術館の学芸員赤羽義洋さんに、
美術館を案内していただいたのですが、
そうこうしているうちに外は真っ暗。
横浜みたいに夜も外が明るいなんてことはなく、
一気に寒さが押し寄せてきました。

残念ながら、紅葉を堪能する時間はありませんでしたが、
私は一路松本へ。
松本市内のある建物をどうしても見たかったのですが、
その話はまた後日。


(azul)
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by tohatsu | 2009-11-16 10:38 | お出かけ | Trackback | Comments(0)  

近代遺跡巡り

はい、こんにちは。

昨日はひどい大雨でしたね。
そんな雨の日にブログがアップされていないと、
体調でも崩したのかと問合せのメールが来てしまう azul です。

さて、きたる11月21日(土)に、
よこはま洋館付き住宅を考える会」の主催による、
横浜近代遺跡巡り」が開催されます。

当日は私がガイド役を務めることになっていまして、
高島町で保存整備されている二代目横浜駅の地下遺構をはじめ、
ドックヤードガーデン、旧灯台寮護岸、象の鼻パークの転車台など、
都市横浜の歴史を「体感」できる場所を歩いて回る予定です。

主催者である「よこはま洋館付き住宅を考える会」は、
以前から、見学会や建物調査などを実施しながら、
横浜の歴史的遺産の活用を考える活動を続けています。
近年では、「山下居留地遺跡の価値を考える会」の事務局としても、
遺跡整備の積極的な提案をおこなっています。

新聞にも大きく取り上げられたので、
すでにたくさんの参加申込みがあったようですが、
私たち博物館だけでなく、こうした地域の建築家たちのグループから、
近代遺跡の存在がアピールされるようになったことは、
たいへん素晴らしいことだと思います。

「近代遺跡って何?」と思われた方、ぜひ21日はご参加いただき、
都市横浜の新しい魅力を発見してみてください。

ツアー後には、当館のご見学も忘れずに!


(azul)
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by tohatsu | 2009-11-12 13:33 | お知らせ | Trackback | Comments(0)  

座談会(その5)夏休みこどもウォーク

ブログ座談会「「横浜建築家列伝」をふりかえって」

吉崎:関連行事として「夏休み子どもウォーク」という街歩きイベントを実施しました。
 2回やったのですが、これは結構リピーターが多かったんですよね。

神谷:そうですね。去年は山手の洋館散歩で、
 最後に山手の十番館でケーキとアイスをいただくということで
 親御さんの目を引きつけつつ親子で参加してもらう、
 という企画で今回が第2回目。
 関内地区を歩いて、象の鼻を見て、最後県立博物館を見てというコースだったんですが、
 去年参加してくださった方が半分。
 去年は親御さんに引っ張られて来ていた子どもたちも、
 子ども同士が覚えていたり、今年をとても楽しみにしてくれていたみたいです。019.gif
 初めての方が多いと親子でまとまりがちなんですが、
 リピーターになると親同士でお話ししたりとか、
 子どもも積極的に質問したり、
 自分たちでどこか見に行っちゃったりというような。
 今年初めていらした方でも
 「来年もぜひ来たい」 という声を聞かせていただいたので、さあ、来年どうしようかという感じですね。


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◆夏休みこどもウォーク

青木:この企画は小学生を前提としてやったのですが、
 子どもたちにどうやって建築を説明するかというのはものすごく難しくて。

神谷:でも子どもたちも肌で感じることができるのか、すごく熱心に見てましたよね。
 自分たちで天井を見たり、階段を見たり。
 自分たちの住んでいる街をより好きになることができた
 というような声は毎回聞かせていただくので、そういうことに貢献できるといいなと。

青木:そうですね。タイミングよく象の鼻パークが6月から開いたので、そこもコースに入れて。
 今回は見どころがいろいろあって、企画した立場としては面白かったですね。

吉崎:こういう建築ツアーを日本郵船さんはされてるんですか。

海老名:そうですね。「洋上のインテリア」をやったときは、今の郵船ビルのツアーをやって、大変好評でした。

青木:へえ。

海老名:大変好評だったので、県博と郵船のビルをあわせて見よう
 という企画をさせていただいたりしています。
 そういうことを小耳にはさんだ団体客さんから、
 建物を案内してもらえますか、
 という問い合わせがおかげ様で増えるようになりました。001.gif

青木:確か県博と共同でリーフレットを作られてましたよね。

海老名:そうなんです。あれは見学会が大変好評だったので
 今日配って終わるんじゃもったいないというので、
 ちょっと精度を増したものを作って
 常設パンフレットとして置けるようにしたんです。
 今後は氷川丸もあるのでそういう立地を生かしていけたらなと。

青木:今回「建築家列伝」展を見てから関内の近代建築を見るという、
 他団体の企画が2つあったんですね。
 一つは川崎の市民ミュージアムの企画で、
 もう一つは県の文化財協会の研修でした。
 本当は僕らもやればよかったんですが、
 今回は子ども向けに特化させちゃったんで。

海老名:広く一般の人に向けて、ほんとに親切にあったか味のある
 展示を作られたっていうのはとても感動しました。
 愛が伝わり(笑)。なんて言うんだろう、建築への愛がなんかこう、満ち溢れた……。053.gif
 そういうのはやっぱり伝わるんですね。
 ただ知識を持った人がしゃべっているんじゃなくて、
 普段からそういう研究を真面目に一途にされてる方が話すから、
 また伝わるというところも多分あるんですね。
 そういう人にちびっ子たちが会えて、直接解説を聞けて、すごい贅沢ですよね(笑)

鈴木:そう贅沢。

一同:(笑)

海老名:あれは子どもには伝わらないんですか。

青木:伝わってたかどうか…。おじさんとか言われちゃうからね。033.gif

神谷:そう、おじさん呼ばわりでしたからね。

海老名:それはひどいですね(笑)。

青木:傘で突かれたりとかね(笑)。どれだけ象の鼻から海に投げ込もうと思ったことか。

一同:(笑)
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by tohatsu | 2009-11-08 13:50 | その他 | Trackback | Comments(0)  

拡張する・・・part 2

はい、こんにちは。

健康診断の季節ですね。
(吉)さんと二人あわせて体重が10キロ増えた話が暴露されましたが、
腹回りまでもが容赦なく拡張を続けている (azul) です。

年明けの展示準備と原稿もろもろで、首が回らなくなっています。
私の原稿を待ち構えているO研究所のH井さんの顔を思い浮かべると、
ネタはいっぱいあるのに、なかなかアップできなくて・・・

さて、今日は韓国からのお客様がありました。
韓国のテジョン放送(TJB)が、韓国と日本の「都市景観」をテーマにした、
ドキュメンタリー番組を制作中ということで、
横浜の都市景観デザインについてインタビューを受けました。
なぜお前が横浜市の都市デザインを・・・とかは聞かないでください。

都市発展記念館とはどういう施設なのか、
「活用」を主眼においた都市景観デザインのあり方はどのようなものか、
現在のみなとみらい地区の発展のきっかけは、
など、プロデューサーの質問に一つ一つ答える形で収録はおこなわれました。

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専門家としての立場から、現状とのあいだにギャップは感じないのか、
など、時おりドキリとする突っ込んだ質問も飛んできたりして、
いい意味で「議論ができる」インタビューでした。
ふだん受ける取材は広報用のものがほとんどなので、
こういうのは新鮮ですね。

今日はなぜか午前中にも韓国の学術団体が来館され、
歴史的建造物を活用した博物館の実例ということで、
展示室を見学していかれました。

ひょっとして、来年あたり韓国でトハツがブレイク・・・?


(azul)
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by tohatsu | 2009-11-06 14:56 | 日常業務 | Trackback | Comments(0)  

座談会(その4)建築展独特の苦労とは

ブログ座談会「「横浜建築家列伝」をふりかえって」

吉崎:今回の展覧会を作っていく上での苦労した点などを。

青木:建築の展覧会は何度も見てきているので、
 来る人がどういう展覧会に慣れてるかというのは分かってるつもり。
 それは美術館スタイルというか、
 ある建築家の頭の中を図面や当時の模型やスケッチなどを通して、
 作品ができるプロセスを見ていくというスタイル。
 ただうちの館でそれは難しいだろうと。
 完全に建築専門の内容に特化するのは難しいということと、
 展示会場のスペースの問題があるので、
 どこまでオリジナルの建築資料を使いながらできるのかというのが
 一番頭を悩ませたところです。007.gif
 図面は山ほどあるんですよ。
 かといって図面の展示では、僕らは必ず楽しめるんだけれども、
 おそらく大多数の人はそうではない。
 そこをどう見せるか。
 図面ってこうやって見るんですよ、
 というのがあると見やすいだろうという意見もあったんだけど、
 結局言葉で説明するしかない。
 図面の場合は複製のパネルで対応せざるを得ませんでしたけど、
 図面は原寸で見ないと情報が伝わらないというのもあるし。
 アンケートの中でもっとオリジナルの図面をたくさん見たかったという声も。
 そこのところは難しいなとつくづく感じました。
 もう一つは建築だけの話にならないように、
 コーナーのはじめでは時代背景なり当時の都市景観なりという大きなところを示してから、
 個々の建築家なり建築の説明に入っていくという形を心がけたつもりです。
 なかなかその辺は1つ、2つのパネルでは難しかったかな。014.gif

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◆展覧会場の写真

海老名:図面ばかりという内容ではなくて、
 図面以外に写真もあり解説もありという形だったので、
 複合的に楽しめたと思います。
 建築展だから図面が多いかと予想したんですが、
 図面と写真と解説とがうまく調和してると思いました。

鈴木:僕は割と簡潔に簡単にまとめてあるなという感じがしました。
 良くも悪くもね。
 僕の場合はそれがきっかけになって、
 ああ、ちょっと本を読んでみようかな、ということになったし。
 僕はそういう意味では、まあ一般向けの展示になってるんじゃないかなと思いました。

海老名:そうだ、あとキャプションはすごく親切だと思います。
 割と図面って、何とかの図面その1、その2みたいなのって多くないですか。

青木:一部そういうのもあるんですけどね(笑)

海老名:でも屋根がこうでとか、なにか一言あって、その解説が割と親切でいいなと思います。045.gif

神谷:アンケートでは、説明が足りないという声もありますね。

海老名:ああ、そうですか。

鈴木:でも、僕はそれはちょっと違うような気がするけど。

海老名:読むのも疲れますから。

鈴木:うん、疲れる。ぐだぐだ書かれてるほどつらいことはない。

青木:僕はキャプションの大きさを決めて、
 必ずその文字数に収まるように文章を短くしてるんです。
 ただ専門用語が分からないと開館当初から言われてきたから、
 分かりやすい説明をするということは常に意識せざるを得ない。
 しかし、説明をわかりやすくすると文章が長くなってしまって、
 そこのバランスが難しいんです。

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◆キャプション写真

吉崎:そうですね。

青木:資料を見ずに文字ばかりたどってるような経験を僕も別の展覧会でしているので。
 どうやって資料も見せつつ的確な説明ができるか。これは毎回試行錯誤するしかないのですが。

神谷:アンケートにはキャプションの字が小さい、という声はも相変わらず多いです。

青木:あれより大きくしたら、ちょっとしんどいなあ。

神谷:リピーターの方で良くなってきたねという声もあるんですけれども。
 その辺りの声というのは、もう永遠にというか、新しいお客様が来れば来るほど、
 ご自分の目で見てこうしてあったらいいのに、という意見が出てくるはしょうがないのかな。

青木:ちょっと暗くて見づらいと、やっぱりね。

神谷:照明が暗すぎるという意見もありますし。

青木:今回は必ず資料やパネルの前では暗くて見えないということがないように、
 かつオリジナルのところには光が当たりすぎることがないように調整はしていました。
 ここはご理解をいただくしかないと思っています。キャプションも僕は十分大きいと思う。

神谷:歴史博物館でもそういう声はありました。「小さい」「見えない」。
 ガラス面をのぞいて見たときに反射して文字が見えないとか、
 もうちょっと置く場所を考えたらどうだとか、
 細かい方はたくさんいらっしゃいますので、難しいです。

青木:ガラスケースの中に入れると遠くて見えないから、
 資料はケースの中に入れないでほしいという意見もありましたね。

吉崎:そのあたりは私たちは資料を保存していくとともに、見やすく展示するという、
 いわば二律背反の課題を抱えていて、なかなか解決が難しい問題ですね。
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by tohatsu | 2009-11-04 11:52 | その他 | Trackback | Comments(0)