フランス"瓦"紀行 その1 ランスへ

2005年に開催した企画展「地中に眠る都市の記憶」では、
フランス瓦をはじめとするジェラール工場の製品について、
当時発見されていたほぼすべての種類を集めて展示しました。

Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型のそれぞれに対応する半瓦や、
ジェラール工場の門に使われていたと思われる装飾瓦、
通気口にもちいる六角形断面の空洞煉瓦など、
新しい発見もたくさん紹介できたのですが、
調査というのは、進めば進むほど疑問も増えていくもの。
ジェラール工場についての謎は深まる一方でした。

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2005年当時の
展示風景

ジェラールの故郷ランス(Reims)に行ってみようと思い立ったのは、
ちょうどそんな頃でした。

ジェラールの蔵書は、彼の死後、遺産をもとに設立された、
ランス農業サークル(Cercle Agricole Rémois)におさめられたのですが、
これらの蔵書のなかに、フランス瓦製造の手がかりはないだろうか、
そんな希望をもとに、まずはサークルに手紙を書いてみたのです。

返事は意外に早く返ってきました。
しかも、「アルフレッド・ジェラール財団」なるところから。
現在、農業サークルの経営は、このジェラール財団がおこなっており、
そこのワルボム(Francis Walbaum)会長が直々にお返事をくださったのでした。

残念ながら、回答は「なし」。
瓦製造に関する技術書の類は蔵書にはないとの返事でした。
しかし、「図書室ならばいつでも案内しますよ」との温かい言葉をいただき、
ならば図書室だけでなく、ジェラールの墓所にも案内していただければ・・・と、
ついにジェラールの故郷ランスへと向かう決心をしたのでした。

とはいえ、私はフランス語はまったくできません。
当時パリに留学中だった、私の大学時代の同級生で、
中世ゴシック建築の専門家である加藤耕一氏に通訳をお願いして、
いやいや通訳どころか、ランスへの旅の手配までちゃっかりお願いして、
私はパリ行きの飛行機に乗り込んだのでした。


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おー、オペラ座!
右端のウシさんはいったい・・・


ランスでの滞在予定はわずか一日。
「パリに着いたその日にランスまで移動するヤツはお前がはじめて」
とムッシュウ・カトーには半ば呆れられながら、
その日の夜遅くにランスへと到着。

翌日はいよいよ、ジェラール財団での会合です。


・・・つづく・・・

(azul)
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by tohatsu | 2010-02-11 16:47 | お出かけ | Trackback | Comments(0)  

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